よそ見してんじゃねーよ。〜前腕フェチ看護師が、クールな外科医の独占愛に捕まりました〜

 数日後、まだどこかどんよりとした気持ちを拭えないまま仕事をこなしていた。

 須波先生に会うのが気まずい。

 会いたいのに。

 あの日のエレベーターで、心の声を漏らしてしまった自分を恨んでいた。

 休憩時間なり、気分転換に私は屋上の休憩スペースにやってきた。

 雰囲気よく植物が植えられていて、ベンチもあり心地のいい場所だ。

 空いているベンチに腰掛けると、気持ちのいい空気に、自然と深呼吸した。

 ふぅーと吐き終わった時、

 「白石」

 聞き覚えしかない、低音ボイスに呼ばれて体がビクッとした。

 ゆっくりと顔を向けると、

 紺のスクラブ姿の須波先生が缶コーヒーを持って立っていた。

 「お、お疲れ様です……」

 思わず苦笑いがこぼれた。

 膝の上でスマホを持つ手に嫌な汗が滲む。

 「隣、いい?」

 「あ……どうぞ」

 右端に少しズレた。
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