いじわるな指先に惑わされる恋なんてしたくないです!
そっと頬に触れた、宇佐美さんの手のひらが私の頬を包み込む。

嫌にでも目が合って、逃げられなくて。 

そのままそぉーっと宇佐美さんの指先が唇を、撫でた。


ドキドキ、うるさい。

心臓が体中を支配する。


ううん、宇佐美さんの指先に支配されてる。



熱くて仕方ないー…



「次、その顔したら俺のものにするから」


あと少し、ほんの少し。

もう少しで触れるかと思った、宇佐美さんの唇と。


それくらいの距離だった。


その間は宇佐美さんの指1本分、まるで寸止めされたみたいで。


私から離れていく…


「言うこと聞けよ」


ふっと笑った。

なんだかその笑い方は気になった、まるであざ笑うかのように私を見てるから。


「俺の下僕なんだから」


…あ、あぁぁぁーーーーーーっ!


勝ち誇った顔で歩き出した、私を置いて。
その背中は軽く、どう見てもどう考えてもお酒になんか酔ってない。


からかってたんだ、あれは私をからかって…

そんなのわかってたけど、止められなかった。


止めてなんかほしくなかった。


唇が熱い、宇佐美さんが触れた箇所がまだ熱を持ってる。


…所詮下僕ですけど、いいように使われて捨てられるんでしょ。

そんなことだってわかってるのに…っ

「蓮見!」

前を歩いていた宇佐美さんが立ち止まった、くるっと振り返ってにこりと笑う。


「俺以外にその顔したら許さないから」


そう、にこりと笑って…

「!?」

そんな顔しないし、してるつもりもないし、宇佐美さんにだって…!

「しませんっ!!!」


絶対に、きっと…

たぶん。
< 9 / 9 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:2

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

私のぷくっと膨らんだキモチ、今が食べごろです
めぇ/著

総文字数/7,336

恋愛(オフィスラブ)8ページ

超短編!フェチから始まる溺愛コンテストエントリー中
表紙を見る 表紙を閉じる
桜木美和の至福な瞬間は大福を食べる… 眞尾先輩を見ること。 まるっとした大福をぱくっとひとくちで 頬張るとぷくっと上がった頬がむぎゅむぎゅとして… 可愛い、そんな姿がとにかく可愛い!  いつも隣で見ているだけの美和だったけど… 桜木美和/さくらぎみわ(25) 営業事務 もちもちな大福を口いっぱい詰め込んで 食べているところを見るのが好き × 眞尾航大/まおこうだい(28) 営業 ぷくっとした頬が特徴の 子供っぽさ溢れる先輩 見ているだけではもう我慢で出来ません!
わたしは安福先輩の何ですか?
めぇ/著

総文字数/69,037

恋愛(学園)102ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
安福(あぶく)先輩には彼女がいるらしい。 そらそーだ、あんなカッコいい人誰もほっとかない。 だから私はモブ、 安福先輩からしたらただのモブにすぎない。 鈴木みらの、高校1年生。 ありきたりな苗字のせいで“2号”ってあだ名を付けられた、 2年の顔はいい久保田先輩に。 すっごい気に入らないけど、 気付いたらみんなそう呼んでいて受け入れるしかなくて。 だけど… 「みらのちゃん!」 安福先輩だけは違うの。 でもね、久保田先輩が言うには 安福先輩にはかわいい彼女がいるらしい。   私に勝ち目なんかないよ、わかってる。 だからやさしくしないでください。 「隣座る?空いてるよ」 これ以上、私の中に入って来ないでくださいー… 私はただのモブなんで。
あの子
めぇ/著

総文字数/187

ホラー・オカルト1ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
あの子、なんて。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop