この時間を忘れる方法があるなら
バストイレまで私用に備えつけられてるなんて‥‥でもここは私の部屋のようで私の部屋だと思わないように綺麗に使わせて貰おう‥‥

家事は嫌でもやって来たから苦ではないし、相当広そうな家だけど、借金を肩代わりしてもらった分はきちんとやれる事でお返ししたい

その日は、本当に疲れていたのか、シャワーを浴びたら眠った事のないほど寝心地のいいベッドですぐに眠りについた



ガチャ

(‥‥朝寝坊しちゃった。こんなに深く眠ったのなんていつぶりだろう‥‥。)

中学生の頃から家計を助けるために出来るアルバイトをこなしながら勉強していたから、目覚ましもかけずに眠ってしまったことを起きてから後悔した

川崎さんは‥もう仕事に行ったのかな

部屋に置かれた時計を見ると8時をすでに過ぎていて、今更だけどお腹が空いていた事に気づいた

冷蔵庫も‥‥大きい‥‥
それに、リビングダイニングだけでも、なんて広さなんだろう‥‥

開放感ある窓際に近寄ると、いつもは見上げていたビルを見下ろす形にそれだけで感動する

本当に‥夢じゃないんだ‥‥

眠って起きたら、長い夢を見ていただけ‥‥そんなことを考えて笑うはずだったのに、頬を軽くつねるとそこに感じた痛みに違う意味で笑うしかなかった



『‥‥起きたのか?』

「えっ!?あ‥はい‥お、おはようございます。」

足音に全く気付かなかった‥‥
いつからそこに居たのかは分からないけど、シャワーを浴び終えただろう川崎さんは昨日とは違ってTシャツにスウェットのパンツを履いたラフな装いだった
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