また500年後に、白いヒガンバナ咲く丘で

【第3話:白い丘の展望台】

<1640年の初夏、フーヴル村>

リディアナ
「私も村の守り人になります!魔法も使えるし、戦闘経験もあるから適任だと思います!」

フーヴル村で拾われたリディアナは、ヴィンラックと同じ守り人の一員になりました。

当初は母と離別した悲しみで気持ちがぐちゃぐちゃでしたが、最近ようやく前を向けるようになりました。

この時代で生きる覚悟が決まってくると、彼女の心の中でヴィンラックの存在がどんどん大きくなっていきました。

リディアナ
(彼がいなければ、きっと私は助からなかった…だとしても、この気持ちは何?恩人への感謝?それとも恋心…?どうして?助けてもらったから?私って惚れっぽいのかな…?)

いつしかヴィンラックのことを”ただの恩人”とは見られなくなっていました。

リディアナ
(待って私!暴走はダメ!彼は20も年上よ?落ち着いてるし…奥さまとお子さまがいてもおかしくないよ。家族と離れて暮らしてるかもしれないでしょ?私が変にアプローチして彼の家庭にヒビが入ったら…。)

彼女の頭の中は騒がしくなるばかり…。

リディアナ
(私がお弁当を作ってるのは同僚だから。これ以上、距離を詰めたらダメ。一緒に村の見回りや訓練ができるだけで幸せ。いつか深い話をする機会があるはず。そのときに備えて、フラれる覚悟を決めておくの…。)
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