ネックとプロポーズ
和泉
オレの恋人の瑠衣さんは、オレの首元がとても好きらしい。

フェチっていうのかな。

付き合って少し経った頃に、そのことに気がついた。

首元に熱い視線を送ってくること。

抱きしめると必ずと言っていいほど、首にぴったり頬を寄せてくること。

恋人同士の時間には、首元にキスをされることが多いこと。

フェチなんだろうなって確信した時に、でも瑠衣さんがそれを隠そうとしていることもわかった。



だから、知らないふりをしようと思った。

知らないふりして、瑠衣さんがオレの首元を見たり触れたりする時には、邪魔しないようにじっとしておこうと思った。



そうすることで、瑠衣さんを繋ぎとめておきたかった。





年齢差が二つ。

この差は、近くて遠い。

瑠衣さんに「子どもだな」って思われたくなくて、着ている洋服も落ち着いた、大人っぽい物を選ぶようになった。

もともと大っぴらにはしゃぐタイプではなかったけれど、落ち着いた自分でいたいと思うようにもなった。
< 19 / 22 >

この作品をシェア

pagetop