─美形ストーカーの狂愛─歪んだ愛が迫り来る。
EP☆3:嫉妬と狂気がすごいです。
おかしな田中くんのことを思い浮かべながらも手を動かし続けた。
うん、これで綺麗になったかな?
と、綺麗になった棚を見て満足していると
────ガチャリ
「……え?」
突然の鍵の閉まる音に、後ろをぱっと振り向くと
なぜだかすごく恐ろしい雰囲気を醸し出す愁くんがいた。
鍵を閉めた扉の前でにっこりと笑ってはいるけれど、愁くんの周りには黒いオーラがぷんぷんに放たれていた。
あれ……?な、なんか怒ってる?!
何故か怒っている愁くんにどうしたらいいかわからず驚いたまま突っ立っていると、またもや意味の分からないことを言う愁くん。
「ねぇ乃愛……今のって浮気、だよね?」
はい……?!?! どーゆーこと?!?
「う、浮気……?!」
予想外の言葉に、意味がわからなくて驚いていると愁くんが恐ろしい笑顔で一歩一歩近づいてくる。
悪いことなんてしてないけれど、あまりの迫力に私も一歩一歩あとずさる。
だけれど、資料室は狭くて、あとずさった私の背中が冷たい壁にぶつかる。
「乃愛から俺に愛の告白しといて、一日で浮気なんてひどいよね……
他の男と二人きりになるなんて浮気、だよ?わかるよね?」
そう言って笑う愁くんは、あまりにも恐ろしい笑顔で私を上から見下ろしていて私の腰は抜けそうになる。
ちなみに、愁くんに告白をした覚えはない。
逃げる?どうする?と、考える私の顔の横に
───ドンッ!!
と勢いよく両手を着くと同時に綺麗な顔が目の前に広がる。
綺麗な顔でにっこりと笑うと、冷たい声が降ってくる。
「逃がさないよ?」
私の考えなんてお見通しの彼と壁に挟まれた。
愁くんの恐ろしく綺麗な顔と目が合う。
綺麗なその顔は狂気に染まっていた……。