君といた日々。
4
「…扉がない。」

フィオナの家の前に来てすぐに思った。

人魚の街は海にあるから、扉が無いのだろう。

それでも、不思議だった。

「不思議でしょ!」

「うん。」

僕が家に扉がないのが不思議なように、きっとフィオナにとっては、家に扉があるのが不思議なんじゃないかな。

今思い返してみると、図書館に入る前、扉を不思議そうに見ていた気もする。

人間と人魚の住んでる場所の違いだからこその「不思議」だろう。

「ほら、行こ!」

「おぉっ…!」

フィオナに勢い良く手を引かれ、フィオナの家に入るとフィオナのお母さんらしき人魚がいた。
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