君といた日々。
2
あの後、フィオナと少しお話をし、また会う約束をして、家に帰った。

「ふぅ…とりあえず、無事で良かった。」

買った花束を花瓶に挿しながら、母さんが言った。

あんなにも焦っている母さんを見たのは初めてだった。

勿論、僕が海で溺れるのも初めてだった。

凄く焦ったし、何より、僕が死んだと知った時の、母さんや父さん、お婆ちゃんの顔が、嫌でも頭の中に浮かぶ。

助かって良かった。フィオナが助けてくれて良かった。

もうあまり心配をかけさせないようにしよう。
そう思いながら謝った。

「心配させて、ごめんなさい…」

「本当よっ!!でも、お友達できて良かったわね。」

「うん!」

「でも、次会う約束はしたけど、大丈夫なの?」

人間と人魚だ。
どうやって会うのか心配になったのだろう。

「大丈夫。これがある!」

僕は、ポケットからある物を取り出し、母さんに見せた。

それは、この街で取れる有名な天然石。
魔石にもなる、コーラルストーンだった。

「コーラルストーン?」と、母さんが不思議そうに見つめる。

まるで、それでどうやって会うの?と、言っているようだった。

「フィオナが歌魔法を込めたコーラルストーンをくれてね?これに、フィオナを強く思うと会えるみたいなの!」

と言うと、母さんは安心したような顔で

「そうなの。良かったわね。」
と言った。

「うん!」
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