君といた日々。
人魚の友達

人魚の友達。

1
握手をしたまま笑い合っていると、

「シェイド〜っ!!」

「!母さん!」

声がする方に目を向けると、浜辺に繋がる階段を駆け下りながら、僕の名前を呼ぶ母さんがいた。

「ばかッ…!」

「ごめんなさい…」

「心配したんだから…!」

ぎゅっと、ものすごい力で抱きしめられた。

額や背中には、凄い量の汗が滲んでいた。だいぶ焦ったのだろう。

「ごめんなさい…」

フィオナが、また申し訳なさそうな顔で謝った。

「貴方は、人魚…?」

母さんがそう問いかけると、フィオナはコクリと小さく頷いた。

「私が歌ったから…」
と、今まであったことを話した。

「…私の子を助けてくれて、ありがとうね。でも、気をつけてね。」

母さんはそう言うと、フィオナの頭を優しくなでた。

「はい…」

(良かった…フィオナの顔が少し柔らかくなった。)

「…ありがとう。」

母さんの「ありがとう。」という言葉の重みが、どれだけ自分の心配をしたのかが、分かった。

少し、申し訳ないと思う半面、フィオナの紹介をしたいと思い、僕は口を開いた。

「この子、フィオナって言うの!お友達!」

「あら、人魚のお友達!素敵ね。」

「フィオナです!よろしくお願いします!」

「よろしくね。」
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