ライオンのサーカス
2
窓の外がほの白く白んで来るまで、明りを付けたベットの上でモネは本を読んでいた。
本のタイトルは『ルルと魔法の帽子』。
ルルという女の子が魔法の帽子に出会う話である。
古い物置部屋に捨てられていた魔法の帽子は、言葉を使うことができて、いつもルルに親しげに話しかけては沢山の夢を見せてくれる。
毛布を被ったモネは、ルルと帽子のお話についてあれこれ空想しながら遅い眠りについた。
◯
次の日。
モネは魔法使いの小学校の生徒である。
正式な式典の時に着る魔法使いの印の紫色のローブが、今は洋服掛けにかかっている。
朝起きだしたモネは、小さな洗面所で顔を洗ってから着替えをした。
青いタイルのキッチンで紅茶を入れたモネは、トースターでパンを焼いて、テーブルでマーマレードのジャムを塗った。
支度を終えた時には何も気づかなかった。
モネは、玄関にある姿見で自分をちょっと見て、寝癖を直しながらドアを開けた。