君の隣。~一番愛した人の裏切り、泥沼のモラハラ彼氏。傷だらけの私を最後に救ったのは、10年間私を忘れられずにいた「親友の元彼」でした~
知らなかった事実
あれから数日が過ぎ、今日は学校が休みの休日。
私は明里と会う約束をしていた。
ここ最近の私の心境は、まるで荒れ狂うジェットコースターのようだった。
『もうこんなに辛いなら、いっそきっぱり諦めよう』
そう決意してはみたものの、次の瞬間には、
『……でも、やっぱりまだ新太のことが好き。離れたくない』
そんなふうに、相反する二つの気持ちの間を、ずっと行ったり来たりしている。
ぐちゃぐちゃになった頭のまま電車に揺られ、待ち合わせ場所に着くと、すでに明里が待っていてくれた。
「おはよー! 部活もバイトもない休みの日に会うなんて、いつぶり!? 今日は何も考えずに遊んで、柚那の話をとことん聞く日にするからね!」
明里は明るく笑うと、私の腕を引いて歩き出した。
私たちは、二人でショッピングモールを歩き回り、新作の化粧品を眺めたり、おしゃれなお店でランチをしてお腹いっぱい食べたりした。
その後はカラオケに行き、喉が枯れるまで歌って、たくさん笑い合った。
一人になるとどうしようもなく新太のことを考えてしまうから。
私はとにかく思い切りはしゃいで、心の隙間を無理やり埋めようとしていた。
そして、歩き疲れて最後に入ったカフェでのこと。
席について注文を済ませたあと、グラスについた冷たい水滴を見つめながら、ふと心からの感謝がこぼれた。
「明里、ありがとう。久しぶりにこんなに笑って、本当に楽しかったよ」
「うん! うん! ……で、少しは気持ちの整理、ついた?」
アイスティーのストローをくわえながら、明里が私の顔を覗き込む。
その優しい瞳の前では、ごまかしても仕方がない。
私はポツリと、隠しきれない本音をこぼした。
「正直ね……まだ諦めてないの。……でも、どうしていいかもわからないんだよね」
私がそう言うと、明里は少し考えてから思いついたように言った。
「ねえ、LINEからでも送ってみたらいいんじゃない? 別れたからって、もう一生連絡しちゃいけないわけじゃないんだし」
その考えはなかった。
たしかに、LINEなら……。もう少し時間を置いてから、何気ない言葉を送ってみようかな。
かすかな希望をもらって、ぼんやりとそんなことを考えていると、明里が急に少し真剣な顔つきになった。
「そういえばさ、この前学校で、勇斗が柚那に会いに来たでしょ? 『心配だから、俺も声かけてみるよ』って言ってたんだよね」
「うん、来てくれたよ。ティッシュ箱ごと渡されて笑っちゃったけど」
「あはは、勇斗らしいね。……でね、実はさ」
明里は少しだけ声を潜め、テーブル越しに私の目をまっすぐに見つめた。
いつもと違うその空気に、私の鼓動がトクンと小さく跳ねる。
「柚那と新太が別れる前……勇斗、新太から話を聞くために、わざわざ会いに行ってたんだよ」
「……え?」
私は、息を呑んだ。
勇斗が、新太のところに……?
あの、別れる前に?
頭の中が真っ白になる。
それは、私にとって完全に初耳の事実だった。
私は明里と会う約束をしていた。
ここ最近の私の心境は、まるで荒れ狂うジェットコースターのようだった。
『もうこんなに辛いなら、いっそきっぱり諦めよう』
そう決意してはみたものの、次の瞬間には、
『……でも、やっぱりまだ新太のことが好き。離れたくない』
そんなふうに、相反する二つの気持ちの間を、ずっと行ったり来たりしている。
ぐちゃぐちゃになった頭のまま電車に揺られ、待ち合わせ場所に着くと、すでに明里が待っていてくれた。
「おはよー! 部活もバイトもない休みの日に会うなんて、いつぶり!? 今日は何も考えずに遊んで、柚那の話をとことん聞く日にするからね!」
明里は明るく笑うと、私の腕を引いて歩き出した。
私たちは、二人でショッピングモールを歩き回り、新作の化粧品を眺めたり、おしゃれなお店でランチをしてお腹いっぱい食べたりした。
その後はカラオケに行き、喉が枯れるまで歌って、たくさん笑い合った。
一人になるとどうしようもなく新太のことを考えてしまうから。
私はとにかく思い切りはしゃいで、心の隙間を無理やり埋めようとしていた。
そして、歩き疲れて最後に入ったカフェでのこと。
席について注文を済ませたあと、グラスについた冷たい水滴を見つめながら、ふと心からの感謝がこぼれた。
「明里、ありがとう。久しぶりにこんなに笑って、本当に楽しかったよ」
「うん! うん! ……で、少しは気持ちの整理、ついた?」
アイスティーのストローをくわえながら、明里が私の顔を覗き込む。
その優しい瞳の前では、ごまかしても仕方がない。
私はポツリと、隠しきれない本音をこぼした。
「正直ね……まだ諦めてないの。……でも、どうしていいかもわからないんだよね」
私がそう言うと、明里は少し考えてから思いついたように言った。
「ねえ、LINEからでも送ってみたらいいんじゃない? 別れたからって、もう一生連絡しちゃいけないわけじゃないんだし」
その考えはなかった。
たしかに、LINEなら……。もう少し時間を置いてから、何気ない言葉を送ってみようかな。
かすかな希望をもらって、ぼんやりとそんなことを考えていると、明里が急に少し真剣な顔つきになった。
「そういえばさ、この前学校で、勇斗が柚那に会いに来たでしょ? 『心配だから、俺も声かけてみるよ』って言ってたんだよね」
「うん、来てくれたよ。ティッシュ箱ごと渡されて笑っちゃったけど」
「あはは、勇斗らしいね。……でね、実はさ」
明里は少しだけ声を潜め、テーブル越しに私の目をまっすぐに見つめた。
いつもと違うその空気に、私の鼓動がトクンと小さく跳ねる。
「柚那と新太が別れる前……勇斗、新太から話を聞くために、わざわざ会いに行ってたんだよ」
「……え?」
私は、息を呑んだ。
勇斗が、新太のところに……?
あの、別れる前に?
頭の中が真っ白になる。
それは、私にとって完全に初耳の事実だった。