二人だけの秘密

二人だけの秘密

私の異性の好みは変わっている。
好きになる異性のタイプの条件が声が良い人だ。

大体の人は顔が良い人や条件面で良い人を選び、お付き合いをするが、私にはどうしても良い声の人が譲れない条件である。
どんなにイケメンで条件が良い人であったとしても、声が良い人じゃないと好きになれない。

誰よりも理想の高い条件のせいで、なかなか彼氏ができない。
もうすぐ二十八歳になる。周りは結婚をし、無事に出産を終え、子供がいる。
このままではまずいという焦りがありつつも、自分の好みの条件は譲れず、独身のままでいる。

婚活はとうに諦め、最近の私はシチュエーションCDというものにハマっている。
良い声が好きな私には堪らないもので。ダミーヘッドマイクで囁く声優さんの声に、私の耳と心は翻弄されている。

毎晩、シチュエーションCDを聴き、日々の疲れや将来への不安を癒してもらっている。
今日もお疲れ様、私。明日も頑張ろうと自分に言い聞かせ、そのまま眠りにつく。


心地良い眠りから目を覚まし、翌朝を迎える。
重たい身体を無理矢理頑張って起こし、いつも通りに出社し、仕事をこなす。
そんな日々が永遠に続くのだと思っていた。
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