元カノの恋愛小説が映画になったので、忘れたはずの初恋が大ヒット上映中です
紅茶と駆け引き
それから数日、俺はついスマホを気にしてしまっていた。
何の着信もない。
元々、用のない連絡はしないほうだから、滅多に着信はない。
なのに、スマホを気にしてしまう。
分かっている。
理緒から、レストランへ行く日程の連絡が来るのを待っている。
「藤森先生、今大丈夫ですか?」
「おわっ!」
不意に声を掛けられて、変な声で驚いてしまった。
「どうしたんですか?」
遠山先生が不思議そうな顔でこちらを見た。
「いや、ちょっと気を抜いてた」
「藤森先生、お疲れですか? 実は、先日旅行へ行きまして……これ、お土産です」
手渡されたのは紅茶のティーバッグだった。
「藤森先生、いつも紅茶飲んでますよね」
「あぁ、うん。ありがとう」
やっぱり、遠山先生の見てくれている感じは素直に嬉しい。
「紅茶が好きなんですか?」
「お袋が好きで、子どもの頃から当たり前に飲んでたんだよね」
「オシャレなお母様ですね。我が家は麦茶でしたよ」
「冬でも?」
「はい。冬でもです」
遠山先生はにかっと笑った。
「健康的でいいじゃん」
俺は心からそう思った。
そんな気取らない遠山先生がいいと思う。
「私としては、先生のお母様みたいなオシャレなお母様がいいです」
「オシャレって……ただの教師だよ? 遠山先生と同じ」
「え!? 先輩のお母様も教師だったんですか? ……じゃあ、私ももっと紅茶を飲もうかな」
遠山先生の真剣な表情につい笑ってしまった。
「なんでそうなるんだよ」
何の着信もない。
元々、用のない連絡はしないほうだから、滅多に着信はない。
なのに、スマホを気にしてしまう。
分かっている。
理緒から、レストランへ行く日程の連絡が来るのを待っている。
「藤森先生、今大丈夫ですか?」
「おわっ!」
不意に声を掛けられて、変な声で驚いてしまった。
「どうしたんですか?」
遠山先生が不思議そうな顔でこちらを見た。
「いや、ちょっと気を抜いてた」
「藤森先生、お疲れですか? 実は、先日旅行へ行きまして……これ、お土産です」
手渡されたのは紅茶のティーバッグだった。
「藤森先生、いつも紅茶飲んでますよね」
「あぁ、うん。ありがとう」
やっぱり、遠山先生の見てくれている感じは素直に嬉しい。
「紅茶が好きなんですか?」
「お袋が好きで、子どもの頃から当たり前に飲んでたんだよね」
「オシャレなお母様ですね。我が家は麦茶でしたよ」
「冬でも?」
「はい。冬でもです」
遠山先生はにかっと笑った。
「健康的でいいじゃん」
俺は心からそう思った。
そんな気取らない遠山先生がいいと思う。
「私としては、先生のお母様みたいなオシャレなお母様がいいです」
「オシャレって……ただの教師だよ? 遠山先生と同じ」
「え!? 先輩のお母様も教師だったんですか? ……じゃあ、私ももっと紅茶を飲もうかな」
遠山先生の真剣な表情につい笑ってしまった。
「なんでそうなるんだよ」