元カノの恋愛小説が映画になったので、忘れたはずの初恋が大ヒット上映中です
長い廊下が、いつもよりもさらに長く感じる。

しばらく歩いたところで、隣から声が掛かった。

「……あの……藤森先輩……ですよね?」

「……うん」

「……ごめんなさい。驚いてしまって……」

「うん。俺も……」

「……教師になったんですね」

「うん」

「……この校舎、変わってないですね」

「うん」

その時、あの昇降口の前を横切った。

「……」

二人とも、何も口にできない。

沈黙だけが続く。

理緒の表情も、少し緊張しているように見えた。

そのまま体育館へ到着する。

理緒が壇上へ上がり、キャリア教育の講演が始まった。
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