久我くんの過保護が止まらない!
クラス中の視線が、一斉に湊へ。

そして陽菜へ向く。

そして誰かがぽつりと呟いた。

「父さんって……」

「久我くんの?」

「久我くんって確か親いなかったよね……?」

ざわざわと広がる。

嫌な方向へ。

とても、嫌な方向へ。

湊は舌打ちしたくなったが、それより先に渚が無邪気に言った。

「俺さ、父さんが昔不倫してた時にできた子なんだって!

兄ちゃんと学年は同じだけど、俺早生まれだから一個下なんだぁ〜!」

今度は時が完全に止まった。

「…………」

「…………」

「…………」

誰も動かないし、誰も喋らない。

空気が凍りつくとは、こういうことを言うのか。

「…………」

湊は無表情だった。

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