久我くんの過保護が止まらない!
一方、湊は机に肘をつきながら窓の外を見ていた。

無表情だが、長年一緒にいる陽菜には分かる。

めちゃくちゃ疲れている。

まだ朝なのに。

ホームルームが始まって十分も経っていないのに。

たぶん、今日一日の気力を八割くらい持っていかれていた。

「……陽菜。」

小さく呼ぶ。

すると―――

「帰りたい」

陽菜は驚きのあまり思わずむせた。

「げっほ!!げほっ、ごほっ!」

珍しい。

本当に珍しい。

あの湊がここまで露骨に疲弊しているなんて。

「兄ちゃん!」

「授業始まるやろ、前向けや」

「昼休み話そうね!」

「嫌言うとるやん」

「なんで!?」

朝のホームルーム終了まで残り数分。

まだ誰も知らない。

この転校生が、これからさらに教室をかき回す存在になることを。

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