同僚のイケメン眼鏡教師は、私にだけ甘い独占欲を向けてくる
居酒屋の小さなテーブルに、私と三沢先生は向かい合って座った。
ビールの注がれたジョッキを合わせる。
「じゃ、2年A組に乾杯!」
「乾杯。」
三沢先生は美味しそうに、そのジョッキの中身を、勢いよく飲んだ。
「仕事の後のビールって美味いよな。」
「そうですね。」
「副担任、もう慣れた?」
「はい。まだまだわからないことも多いですけど。」
「俺は七実先生が一生懸命頑張ってるの、知ってるよ。朝早く来て、教室を綺麗にしてくれてるってことも。」
「そんなの……普通のことで……」
ちゃんと見てくれていたんだ、と嬉しくなる。
そして、二人きりの時に三沢先生が私を「青木先生」ではなく「七実先生」と呼ぶことも。
「いつもありがとな。」
「いえ……こちらこそです。失敗ばかりで迷惑かけっぱなしで。」
つい先日も、配るべきプリントを間違えてしまったばかりだ。
「まだ2年目だろ?気にするな。」
そう言って微笑むと、三沢先生はおもむろに眼鏡を外し、レンズをハンカチで拭き始めた。