儚い君と恋をする。

「まぁ、誰にも見えないしね…。その代わり静かにしててよ?」

「わかってるって、ぜってぇ約束する」


そして私たちは、二人並んで家を出た。私のすぐ隣を、音もなくすーと歩くれいくん。

周りを見てみるけど、やっぱりれいくんに気づく人はいないようだ。

秘密の友達ができたみたいで嬉しい。


学校に着いてからは、相変わらず馴染めずに友達のいない私はぽつんと自分の席に座っている。


周りの賑やかな笑い声に、押しつぶされそうになりながら今日も平然を装って私は本を開くと一人静かに過ごす。


そんな私の姿を不思議そうに見ているれいくんは、退屈そうに私の机に頬杖を着く。


「なぁ、なな」

「…ん?小声でお願いね…」


周りに聞こえないように、私は本で口元を隠しながられいくんと話す。

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