儚い君と恋をする。

そこに立っていたのは、まったく見覚えのない別の学校の制服を着た一人の女だった。


その女は、激しく息を切らしながら、ボロボロと大粒の涙を流して俺を真っ直ぐに見つめていた。
その小さな両手は俺の腕を、ふるふると小さく震えながらも力強く握っていた。


ドクンッ…!!


またかよ…事故後の後遺症なのかしらないけど目の前の女にまた胸が痛むと同時にざわつきだす。


…なんなんだこいつ


「れいくん……っ!!生きて、たの……?本当に……れいくんなの……っ?…あいたかった…っ」


涙を必死に堪えながら、愛おしさ溢れるそんな目で俺を見上げる女。


だけど、残念ながら俺はれいくんじゃないし、そんな目で見られる覚えなんてない。


俺は目の前の女のことは知らないし見覚えもない。


だけど、なぜだか妙に懐かしいようなそんな気がした。俺はこいつの名前も、顔も、何も知らねぇのに……なんでだ?


考えてみるが、やっぱりこんな女俺は知らねぇ


俺たちの一部始終を見てた友達が

「叶斗の知り合い?」

と声をかけてくる。


俺はこの女の勘違いだと判断すると、掴まれてた腕を冷たく振り払う。

目の前で涙を堪えてる見知らぬ女を、酷く冷たい目で見下ろした。

そして、冷たく言い放つ。


「…まぢでしらねぇ…お前誰?」


「……え…っ」


こいつの酷く悲しそうな目を見た瞬間、その顔が脳裏から離れなかった。

……なんでだ?

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