各駅停車のラブソング~只今絶賛、片思い中。~

特別最終駅:運行管理室より愛を込めて

ご乗車ありがとうございました!
これにて『各駅停車のラブソング』、すべての運行が終了です。
……いやー、ぶっちゃけちゃいますけど、この電車のダイヤ(構成)、ぶっ飛びすぎじゃなかったですか!?
最初は「あぁ、王道の甘酸っぱい青春片思いストーリーね」なんて顔して出発したはずなんです。
第1駅(地味子の素顔がばれる)、第2駅(幼馴染)、第3駅(親友の好きな人)あたりまでは、非常に爽やかで美しい運行計画でした。
それがどうでしょう。
中盤の「第4駅」でいきなり政略結婚という大人のドロ沼に突入したかと思えば、「第7駅」では母親と担任のキスを目撃するという、一歩間違えれば大炎上寸前のサスペンス特急へと急カーブ!
運行管理室(作者)の癖が全開で、私もブレーキを踏む暇がありませんでした(笑)。
さらに後半の盛り上がりは凄まじかったですね。
「同性愛」「年の差」「余命3日」「前向性健忘(記憶喪失)」「100年後の未来人」「お互い余命半年」……。
「切ない要素、全部乗せの全部盛り特急」です。
主人公たちの命の灯火や記憶が消えかけたり、時空の壁に阻まれたり、書いてるこっちの情緒が毎日各駅停車どころかジェットコースターでした。
でも、そんなバラバラに見える12の恋列車が、最終駅で「同じ車両に乗り合わせる」という奇跡の合流を果たした瞬間は、鳥肌モノでしたよね。
この本を閉じたあと、もしあなたが本物の電車に乗ることがあれば、ぜひ周りの乗客を見渡してみてください。
スマホをいじっているあの人も、窓の外を見つめるあの人も、もしかしたら「余命3日の恋」の真っ最中だったり、「100年後の未来」を待っている最中かもしれない……なんてね。

すべての片思いに、幸あれ!
また次の列車(第二巻?)でお会いしましょう。
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