独占欲の強い幼馴染はいつも私を噛みたがる。

第16話 黒い罠


 土曜日。
 
 美咲と優斗が、2人で会っている。

 翼は胸が締め付けられるような不快感に襲われた。
 自室のベッドでやるせない想いをクッションにぶつける。
 気分は最悪だった。

「……」
 何も考えたくなくてスマホを開き、適当にSNSを開き見た。
 次々とスクロールして頭の思考を鈍らせる。
 ふと将吾の投稿を見つけて今日ライブだったことを思い出した。

「……そういや買ったな」
 めんどくさい、行くのをやめてしまおうか。
 でも、家にいたって美咲のことが気になって落ち着けない。
「くそっ……」
 スマホを枕元に投げる。

 一旦寝よう。
 そしたら何も考えなくていい。
 寝て起きて、もし気が向けばライブにも行けばいい。

 
 翼は思考を強制終了させるように目を閉じた。


 *


 何か音に起こされたわけでもなく、自然と目を開けた。
 ぼーっとしながらスマホを手に取る。
 画面には一件の通知が来ていた。

 [荒木先輩たちのライブ投稿に優斗写ってるんだけど、今日優斗と美咲ってデートじゃなかった?]
< 60 / 104 >

この作品をシェア

pagetop