こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
「は、なにこれ?」
楕円が横に続き、その上にはTの字のような棒線があり、斜めに線が入っている。
「どういうこと?」
別のページにはVのような記号に斜線が入った円状に並び、ところどころに×がある。
ページの隅に記号の解説として長編みだの細編みだの書かれているが、長編みと斜線の入ったVがかみ合わない。月菜には、ひとつの網目に対して長編みをふたつ編むのだということが理解できなかったから。
「意味わかんない。お金の無駄じゃん」
ぽいっと投げ出すと、スマホを手に取った。
そもそも編み物なんてコスパもタイパも悪いと思っていた。
こんなものが楽しいなんて、本当に彩羅はどうかしてる。意識の高い自分に酔ってるだけ。内心ではずっと月菜を見下していたに違いない。
「マウントとか、ダサ」
彩羅は根っから性格が悪いと思う。真面目なふりをして上司の歓心を得ようとていたのも知っているし、ずるいことこの上ない。
一緒に正社員になろうね、と言ったのも嘘だったのだろう。自分だけ正社員になって、月菜を嘲笑うつもりだったに違いない。
「結局正社員になったのは私だけど」
バイトになったと知ったときには気分が良かった。アラサーでカフェバイトなんてみじめすぎる。一緒に働いているのがギャルという点でお察しだ。
楕円が横に続き、その上にはTの字のような棒線があり、斜めに線が入っている。
「どういうこと?」
別のページにはVのような記号に斜線が入った円状に並び、ところどころに×がある。
ページの隅に記号の解説として長編みだの細編みだの書かれているが、長編みと斜線の入ったVがかみ合わない。月菜には、ひとつの網目に対して長編みをふたつ編むのだということが理解できなかったから。
「意味わかんない。お金の無駄じゃん」
ぽいっと投げ出すと、スマホを手に取った。
そもそも編み物なんてコスパもタイパも悪いと思っていた。
こんなものが楽しいなんて、本当に彩羅はどうかしてる。意識の高い自分に酔ってるだけ。内心ではずっと月菜を見下していたに違いない。
「マウントとか、ダサ」
彩羅は根っから性格が悪いと思う。真面目なふりをして上司の歓心を得ようとていたのも知っているし、ずるいことこの上ない。
一緒に正社員になろうね、と言ったのも嘘だったのだろう。自分だけ正社員になって、月菜を嘲笑うつもりだったに違いない。
「結局正社員になったのは私だけど」
バイトになったと知ったときには気分が良かった。アラサーでカフェバイトなんてみじめすぎる。一緒に働いているのがギャルという点でお察しだ。