こわもて専務の秘密の趣味 ~御曹司は愛する人を運命の糸でからめとる~
「おま、まじで働いてんじゃん」
「来てくれたんだ!」
 マリリンが嬉しそうに声を上げ、彩羅たちに振り返る。
「紹介するね、彼ぴなの」
「ちーっす」
 軽く頭を下げる彼に、彩羅は目を丸くしながら頭を下げた。
「これ、あーしが編んだやつ。使ってくれてんだ」
「あたりめーだろ」
 彼は嬉しげに肯定する。
 彼が首に巻いているのは、マリリンが最初に編んだものの色違いの毛糸を使ったものだ。
 いつの間に編んだんだろう。おそろい、いいな。
 マリリンが席に案内し、拓斗は彼女を休憩に入らせた。
 マリリンはすぐ彼と同席し、きゃっきゃとお茶を楽しむ。
 彼女の休憩が終わると彼は手を振って帰って行った。
「彼氏さん、優しそうな人だね」
「マジ優しいし、頭もいいの」
 そう言って彼女が告げたのは、有数の進学校の名前だった。
「やっぱ彼女がバカってのは嫌だろうから、高校の資格とろうかなって思ってる」
「応援するよ。椛川さん、本当は賢いよ。仕事もできるし、気が利いてポジティブだし」
「あざまる。彩羅っちを見習って私も頑張りたくなってさ」
 マリリンは照れたように体をくねらせた。
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