聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
 レユスットは魔王の恐怖により本気を出せず、拙い剣さばきで聖剣を振るって必死に抵抗する。
 レユスットが広場の人々に戦いを見守られていると、暗雲の空の下を純白の白馬が飛んで広場に向かってくる。
 自ら輝くような純白の白馬は暗雲に映え、より一層白く輝いて見える。
 「ねえ、あれを見て!」
 魔王とレユスットの戦いを見守っている女性がウィラルドの白馬に気づいて指さす。
 「白馬が飛んでいるのか?」
 その声に反応して見上げた男性は驚きを隠せない表情でウィラルドの白馬を見上げている。
 「白馬に乗ってるのはーー。ええっ! マリーちゃんと聖騎士王太子殿下じゃん!」
 ヘレナは広場に降り立とうとしている白馬に乗る人物に驚いて叫ぶ。
 ウィラルドはマリーを前に乗せ、支えながら白馬に乗っている。
 「白馬って、ペガサスだったのねぇ」
 ハンナは驚き、呆然と白馬に乗っているマリーとウィラルドを眺めている。
 「ちょっと待って! 英雄聖騎士様はペガサスに乗っていたんだよね? って、ことはーー?」
 ウィラルドがペガサスを降り、マリーはウィラルドに支えられながらペガサスを降りる。
 ウィラルドは背中の鞘に収めている英雄聖騎士の聖剣を抜くと、刀身が白く力強い光を放つ。
 「聖剣が白く光っているわぁ!」
 ハンナが口に手を当て、驚いて叫ぶ。
 「聖騎士王太子殿下は英雄聖騎士様なの? マジで……?」
 ヘレナは信じられない事実を呟き、呆然とする。
 ハンナとヘレナと同じく、広場にいる人々は呆然としてウィラルドとマリーを見つめている。
 「そんな、馬鹿なーー」
 レユスットは魔王が相手だというのに、動きを止めて二人の登場に驚愕する。
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