聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
マリーはウィラルドの聖剣を握る手とは逆の左手を手に取って優しく両手で包む。
「!」
ウィラルドは手を握られた事に気づいてマリーを見つめる。
ウィラルドの聖剣を振り上げる腕が下がり、雰囲気が柔らかくなる。
フィデリックはウィラルドから制止している手を放す。
ウィラルドの手からマリーの温もりが伝わり、マリーの優しい声が耳に届く。
「ウィラルド様、もういいの」
「マリー……」
ウィラルドは先程までの殺意が込められていた声とは違い、優しく穏やかな声でマリーの名前を呼ぶ。
「ウィラルド様が助けてくれたおかげで、わたしは今ここにいます。ウィラルド様のおかげで生きています」
ウィラルドはマリーの言葉を聞き、表情が和らいでいく。
「わたしは死にかけて聖女の力も失い、つらい思いをしました。でもあの素敵なジェルブロゼ村でウィラルド様と出会えました。レユスット様が拾ってくれた聖女のロザリオとウィラルド様に出会えた事に感謝しています」
「マリー」
ウィラルドは愛おしそうにマリーの名前を呼び、聖剣を持っていない腕でマリーを強く抱きしめる。
レユスットは気まずくなり、マリーから視線を逸らす。
レユスットはマリーを心配し、引き返して聖女のロザリオを拾ったのではない。
一人で逃げて部隊へ戻った先で部下に「アンナ様は?」と問われた。
レユスットは一人で逃げて来たのを悟られないように部下たちと戻り、その時にマリーの聖女のロザリオを拾っただけだった。
「相変わらずだな」
魔王は抱きしめ合うマリーとウィラルドを関心がなさそうに眺めている。
ウィラルドはマリーを抱きしめながら、魔王を鋭く睨んで問う。
「魔王、一つ聞く。貴様は伝説通り、アンナ様の命を狙ったようにマリーの命を狙っているのか?」
「目の前にあるものを狙わないわけがないだろう」
魔王はマリーを一瞥する。
「!」
ウィラルドの腕の中にいるマリーの表情がこわばる。
「ならば俺が貴様を倒すまでだ」
ウィラルドは庇うようにマリーの前に立つ。
「勇ましいな。聖剣とその物言い、お前は本物のようだな。いいだろう。茶番に付き合ってやる」
「マリーを狙う奴は誰だろうと許さない」
ウィラルドは白く裏地が瑠璃色のマントを翻し、魔王を倒す意志を告げる。
「!」
ウィラルドは手を握られた事に気づいてマリーを見つめる。
ウィラルドの聖剣を振り上げる腕が下がり、雰囲気が柔らかくなる。
フィデリックはウィラルドから制止している手を放す。
ウィラルドの手からマリーの温もりが伝わり、マリーの優しい声が耳に届く。
「ウィラルド様、もういいの」
「マリー……」
ウィラルドは先程までの殺意が込められていた声とは違い、優しく穏やかな声でマリーの名前を呼ぶ。
「ウィラルド様が助けてくれたおかげで、わたしは今ここにいます。ウィラルド様のおかげで生きています」
ウィラルドはマリーの言葉を聞き、表情が和らいでいく。
「わたしは死にかけて聖女の力も失い、つらい思いをしました。でもあの素敵なジェルブロゼ村でウィラルド様と出会えました。レユスット様が拾ってくれた聖女のロザリオとウィラルド様に出会えた事に感謝しています」
「マリー」
ウィラルドは愛おしそうにマリーの名前を呼び、聖剣を持っていない腕でマリーを強く抱きしめる。
レユスットは気まずくなり、マリーから視線を逸らす。
レユスットはマリーを心配し、引き返して聖女のロザリオを拾ったのではない。
一人で逃げて部隊へ戻った先で部下に「アンナ様は?」と問われた。
レユスットは一人で逃げて来たのを悟られないように部下たちと戻り、その時にマリーの聖女のロザリオを拾っただけだった。
「相変わらずだな」
魔王は抱きしめ合うマリーとウィラルドを関心がなさそうに眺めている。
ウィラルドはマリーを抱きしめながら、魔王を鋭く睨んで問う。
「魔王、一つ聞く。貴様は伝説通り、アンナ様の命を狙ったようにマリーの命を狙っているのか?」
「目の前にあるものを狙わないわけがないだろう」
魔王はマリーを一瞥する。
「!」
ウィラルドの腕の中にいるマリーの表情がこわばる。
「ならば俺が貴様を倒すまでだ」
ウィラルドは庇うようにマリーの前に立つ。
「勇ましいな。聖剣とその物言い、お前は本物のようだな。いいだろう。茶番に付き合ってやる」
「マリーを狙う奴は誰だろうと許さない」
ウィラルドは白く裏地が瑠璃色のマントを翻し、魔王を倒す意志を告げる。