聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
 今の季節は初夏のイチゴが市場に出回っているため、イチゴを使用したスイーツがたくさんあった。
 マリーとウィラルドは市場を見て回り、イチゴのスイーツを購入した。
 マリーとウィラルドは市場の人混みを外れて、人通りが少ない所で立ち止まる。
 「たくさん選んでしまってすみません。ありがとうございました」
 マリーはイチゴのスイーツをウィラルドに購入してもらい、お辞儀をして礼を伝える。
 マリーはウィラルドに勧められるままイチゴのスイーツを選んでしまった。
 イチゴのフレッシュジュース、タルト、クッキー、カップケーキ、イチゴをカスタードクリームと一緒に挟んだ細長いパンを購入した。
 「気にするな。食べきれなければ持って帰ればいい」
 マリーとウィラルドはイチゴのスイーツを食べるため、市場を少し離れた広場へ移動する。

 マリーとウィラルドは広場の木陰になっている、木の幹で作られたベンチに並んで座る。
 広場にはマリーたちと同じように祭りを楽しんで一休みしている人々が集まっている。
 マリーは美味しそうなイチゴたちを見るとお腹が鳴ってしまった。
 「恥ずかしい……」
 マリーは真っ赤にした顔を恥ずかしそうにウィラルドから逸らす。
 「昼食を済ませていないのか?」
 「パンを一つしか食べていなくてーー」
 「まだ体調が悪くて食欲がないのか?」
 「いえ、体調は良くなっています。どうしても早くお祭りに行きたかったの」
 ウィラルドはマリーが「体調が良くなっている」と言ったのを聞き、安堵して表情を和らげる。
 「そうか。アンナ様は俺に会いたかったのだな」
 ウィラルドは本気なのか冗談なのか、優しげに笑ってマリーへ思った通りの事を伝える。
 「え?」
 マリーの声はうわずり、頬を桃色染める。
 命の恩人に会いたかったのは事実だが、ウィラルド自身に会いたかったのかと言われるとどう答えていいか迷う。
 「そんな気がしただけだ」
 ウィラルドは満足そうに微笑む。
 マリーはどう反応していいか困り、頬を赤く染めながらイチゴのフレッシュジュースを飲み干す。
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