聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
白バラ祭りの初日が終わり、陽が暮れて辺りが暗くなり始める。
ウィラルドはマリーをハンナの実家の前まで送る。
「ウィラルド様、今日はありがとうございました。楽しかったです!」
マリーは玄関前でウィラルドに今日のお礼を満面の笑みで伝える。
「何よりだ」
ウィラルドはマリーの笑顔を見ると自身も釣られるように笑みを浮かべる。
マリーは昼の買い出しの荷物をずっと持っていてくれたウィラルドから荷物を受け取る。
「ずっと持たせたままですみません。重かったですよね」
「葉物ばかりだったから特に重くなかった。気にするな」
マリーは申し訳なさそうに言うと、ウィラルドの笑顔が返ってきた。
「ありがとうございます」
マリーは気を遣ったくれたウィラルドへ笑顔と感謝を返す。
「マリーはしばらくこの村にいるのだろう?」
マリーはウィラルドの言葉に頷くと、思いもしない言葉がウィラルドから返ってくる。
「明日も会いに行く」
「え?」
マリーは驚き、鼓動は大きく跳ねてウィラルドを見上げる。
「午後二時。迎えに行く。待っていてくれ」
ウィラルドはマリーの返事を待たずに胸に手を当ててお辞儀をすると去っていった。
玄関前に取り残されたマリーはウィラルドの言葉の意味を考える。
「迎えに行くって、ウィラルド様の王都からこの村は遠いはずなのにーー。また会いに来てくれるの?」
マリーはウィラルドが守ると言ってくれたのも嬉しかったが、会いに行くと言ってくれたのも嬉しかった。
またウィラルドに会える嬉しさでマリーの頬は桃色に染まっていく。
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