聖女の力を搾取されて使い捨てられた元聖女は、辺境地へ国外追放されて冷酷聖騎士に溺愛されながら運命愛に導かれました
ウィラルドは嬉しそうに白バラを眺めているマリーへ質問をする。
「聞きたかったのだが、なぜアンナ様はこの村にいるんだ? アンナ様は隣国の聖女だろ」
ウィラルドの国の聖女は現在十数人が在籍しており、ウィラルドは全員の名前と顔を覚えている。
ウィラルドは雪降る森で倒れたマリーを助けた後、保護した事をマリーの国へ知らせるために調べると隣国だった事を知った。
「わたしはーー」
マリーは下を向き、表情を暗くして話し始める。
「わたしは聖女を辞めて体調不良もあって、この村で療養するよう騎士団長様に言われてやってきました」
「聖女を辞めた? なぜ聖騎士団長がアンナ様の隣国行きに関与する? 決めるのは聖女修道院長だろう。……隣国の騎士団長は聖女と行動していると噂で聞いたが、もしかしてアンナ様だったのか?」
マリーが静かに頷くと、ウィラルドはマリーに気づかれないように眉根を寄せる表情を変えて呟く。
「そうか、彼奴がアンナ様をーー」
マリーにはウィラルドの呟きが聞こえておらず、下を向いたまま話しを続ける。
「わたしは聖女の力を失ってしまったけれど、この村で自分に何ができるか、自分が何がしたいかを考えています」
「そうか。それは辛かったな」
マリーは辛い気持ちを誰にも話さず溜め込んでいた。
初めて誰かに話し、共感してもらえた事がマリーの感情を揺らす。
マリーはウィラルドの言葉に涙が流れそうになるのを堪える。
「なので、わたしのことは聖女名のアンナではなく、本名のマリーで呼んでください」
マリーは明るい声と笑顔を作り、ウィラルドに呼び名の変更を伝える。
「分かった。マリーがそう言うのならばそうしよう」
ウィラルドは前向きなマリーの意志を汲んで同意する。
ウィラルドは深く息を吐いて、決意したようにマリーの前で片膝を付いて跪く。
「マリー、これからは俺がマリーを守る」
「でも、わたしはもう聖女ではないわ。それに聖騎士王太子殿下のウィラルド様に守っていただくなんて……」
「俺がそうしたい。マリーが心配なんだ」
マリーはウィラルドから真っ直ぐに向けられる視線を合わせる。
ウィラルドの澄んだロイヤルブルーのような深い青から真剣で真面目な気持ちが伝わってくる。
「分かりました。ウィラルド様、よろしくお願いいたします」
マリーは微笑んでウィラルドの申し出を了承する。
ウィラルドはマリーの右手を取り、美しい色白の手に誓いの口づけを落とす。
「何があっても俺がマリーを守る。二度とあんな目には遭わせない」
「はい」
自然と頷いてしまう力を持つウィラルドの言葉にマリーは返事をして頷く。
ウィラルドの言葉は信じられる。
マリーはウィラルドとは会ったばかりだが、そう思えた。
「聞きたかったのだが、なぜアンナ様はこの村にいるんだ? アンナ様は隣国の聖女だろ」
ウィラルドの国の聖女は現在十数人が在籍しており、ウィラルドは全員の名前と顔を覚えている。
ウィラルドは雪降る森で倒れたマリーを助けた後、保護した事をマリーの国へ知らせるために調べると隣国だった事を知った。
「わたしはーー」
マリーは下を向き、表情を暗くして話し始める。
「わたしは聖女を辞めて体調不良もあって、この村で療養するよう騎士団長様に言われてやってきました」
「聖女を辞めた? なぜ聖騎士団長がアンナ様の隣国行きに関与する? 決めるのは聖女修道院長だろう。……隣国の騎士団長は聖女と行動していると噂で聞いたが、もしかしてアンナ様だったのか?」
マリーが静かに頷くと、ウィラルドはマリーに気づかれないように眉根を寄せる表情を変えて呟く。
「そうか、彼奴がアンナ様をーー」
マリーにはウィラルドの呟きが聞こえておらず、下を向いたまま話しを続ける。
「わたしは聖女の力を失ってしまったけれど、この村で自分に何ができるか、自分が何がしたいかを考えています」
「そうか。それは辛かったな」
マリーは辛い気持ちを誰にも話さず溜め込んでいた。
初めて誰かに話し、共感してもらえた事がマリーの感情を揺らす。
マリーはウィラルドの言葉に涙が流れそうになるのを堪える。
「なので、わたしのことは聖女名のアンナではなく、本名のマリーで呼んでください」
マリーは明るい声と笑顔を作り、ウィラルドに呼び名の変更を伝える。
「分かった。マリーがそう言うのならばそうしよう」
ウィラルドは前向きなマリーの意志を汲んで同意する。
ウィラルドは深く息を吐いて、決意したようにマリーの前で片膝を付いて跪く。
「マリー、これからは俺がマリーを守る」
「でも、わたしはもう聖女ではないわ。それに聖騎士王太子殿下のウィラルド様に守っていただくなんて……」
「俺がそうしたい。マリーが心配なんだ」
マリーはウィラルドから真っ直ぐに向けられる視線を合わせる。
ウィラルドの澄んだロイヤルブルーのような深い青から真剣で真面目な気持ちが伝わってくる。
「分かりました。ウィラルド様、よろしくお願いいたします」
マリーは微笑んでウィラルドの申し出を了承する。
ウィラルドはマリーの右手を取り、美しい色白の手に誓いの口づけを落とす。
「何があっても俺がマリーを守る。二度とあんな目には遭わせない」
「はい」
自然と頷いてしまう力を持つウィラルドの言葉にマリーは返事をして頷く。
ウィラルドの言葉は信じられる。
マリーはウィラルドとは会ったばかりだが、そう思えた。