カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編
「わかりました。」

開け放たれたドアの向こうで愛しい人の声が聞こえた。

その瞬間私の心臓は跳ね上がる・・

落ち着け・・私・・


きゅっと硬く口をつぐんだ。


事前に看守から私が来ているのが知らされていたようで、私の姿をまっすぐに捕らえたままパイプいすに腰をかけた。


これ以上・・見つめないで・・・


変に期待しちゃうから・・



「カズキ、舞さん連れてきたわよ。」


「ああ・・ありがとう。わりぃ・・少しだけ2人でいいかな?」


その言葉を聞くとオカアサンは静かにでていった。


早まる心臓・・・


苦しいよ・・


さっさと、何か言ってよ・・・


息が詰まって苦しいよ・・・・









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