振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
第10話「届いたメッセージ」
文化祭が終わって二日。
あんなに賑やかだった校内も、すっかりいつもの日常に戻っていた。
「はい、そこテスト範囲だからちゃんと聞けよー。」
先生の声が教室に響く。
私はノートを開いたまま、黒板を見つめる。
……見つめているだけ。
頭の中には何も入ってこなかった。
(文化祭、楽しかったな。)
思い出すのは、あの日のことばかり。
人混みの中で再会して。
二人きりで話して。
そして。
『澪ちゃん、手も変わってないね。』
優しく握られた右手。
思い出しただけで、胸が熱くなる。