振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
(だめだめ……。)
私は小さく首を振った。
私は、先輩を傷つけてるのに今更、
期待なんてしちゃいけない。
そう思っているのに。
(冴木)
「……えっ?」
突然名前を呼ばれ、慌てて顔を上げる。
「問題。」
先生が苦笑いしながら私を見る。
「……す、すみません。」
教室に小さな笑い声が広がる。
恥ずかしくて顔が熱くなった。
「珍しいね。」
隣の席の咲が小声で笑う。