振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
『澪ちゃん、今ひとり?』
「うん。いま部屋にいる」
『よかった』
その一言が、やけにやさしく響いた。
少しの沈黙。
でも、気まずくない。
むしろ、静かな時間さえ心地いい。
『俺ね今日、ずっと澪ちゃんのこと考えててさ』
「え……」
『昨日、連絡帰ってきて嬉しかったから』
『だから、またすぐ連絡しちゃった』
「……私も」
思わずこぼれた声は、ほとんど囁きみたいだった。
『え?』
「私も、連絡来るかなって……ずっと気になってた」
言ってしまってから、恥ずかしくなる。
でも、光くんは少しだけ笑った。