振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
第13話「隣で笑う君」
水族館の中は、静かな青い光に包まれていた。
大きな水槽の前では、色とりどりの魚たちがゆっくり泳いでいる。
「わぁ……。」
思わず足を止める。
「綺麗……。」
子どもの頃から好きだった景色。
何時間でも眺めていられる。
「澪ちゃん。」
「……?」
振り返ると、光くんが優しく笑っていた。
「やっぱりここに連れてきてよかった。」
「え?」
「すごく嬉しそう。」
「……っ。」
恥ずかしくなって俯く。
「わたし、そんなに顔に出てましたか?」
「うん。」
光くんは迷いなく頷いた。
「目がキラキラしてる。」
「もう……。」
恥ずかしくて笑ってしまう。
そんな私を見て、光くんもつられるように笑った。