振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
教室中の視線が一斉に集まる。
『あ、あの子また来てる。』
『勇気あるね、あの子も。』
『すごいな朱里ちゃん。』
そんなひそひそ声があちこちから聞こえてくる。
朱里はそんな周囲の反応にも慣れているのか、まっすぐ俺の方だけを見ていた。
俺はその痛い視線を感じ一度だけそいつを見る。
「……。」
でも何も言おうとは思わない。
まじ、喋りたくねぇ。
そのまま視線を外した。
「篠宮先輩!」
早乙女とかいう女は嬉しそうにこちらに駆け寄ってくる。