振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
「……どうして。」
「篠宮先輩のスマホ、ロック画面が、一瞬だけ見えたんです。」
「あ……。」
「それで樹先輩が。」
『東高の子だよ。』
『光が二年間ずっと忘れられなかった子。』
その言葉を思い出したように、小さく笑う。
「冴木さんのSNSも探したんです、でも見つからなくて。」
「だから、直接来ました。校門から出てきた貴方を追いかけて来ちゃいました。」
そんな理由だったんだ。
私は少しだけ肩の力が抜けた。
朱里さんは深呼吸をすると、もう一度私を見つめる。