振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
「実は今日さ」
「はい」
「この前よりもっと楽しみすぎて、あんまり寝れなかった」
少し恥ずかしそうな声。
思わず顔を逸らしてしまう。
「…っ子どもみたいですね」
「そうかも」
すぐに否定しないところが、余計にずるい。
でも、その素直さが光くんらしい。
電車に乗ると、窓側の席に並んで座る。
肩が少し触れる距離。
近い。
近すぎる。
でも光くんは何も気にしていない顔をしている。
それが一番落ち着かない。