振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
「……。」
「……。」
「光くん。」
「ん?」
「そろそろ離れませんか?横にならないと。」
「やだ。」
返事は即答。
「だって、一週間会えてない。
熱出してる間ずっと澪ちゃん不足だった。」
「光くん……。」
「本当に、今ここにいてくれるのが嬉しい。」
そう言って、私の肩へこてんと額を預けてくる。
熱のせいか、いつもより体温が高い。
「澪ちゃん、冷たくて気持ちいい……。」
「光くんは暑い、です…。本当に大丈夫ですか?」
「うん。澪ちゃんがいるから、今は平気。」
「絶対……平気じゃないです。」
「じゃあ、もっとくっつく。」
「えっ。」
これ以上くっつけるのかな。
今だって隙間なんてほとんどないのに。