振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
「ねぇ。」
「はい。」
「連絡しなくて、本当にごめんね。
今日来てくれて、本当に嬉しかった。」
さっきよりも、ずっと小さな声。
甘えるような声だった。
「私も、光くんに会えてよかったです。」
そう答えると、光くんの腕に少しだけ力が入る。
「あのさ。」
「はい。」
「これからは体調悪い時、ちゃんと言うね。」
「はい!」
「でも、その代わり。」
「?」
「澪ちゃんも絶対隠さないで言ってね。
ちゃんと俺にも心配させてね。」
その言葉が嬉しくて、胸の奥がじんわり温かくなる。