振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
(早く行かないと。)
ふとスマホを見る。
『既読』
澪ちゃんからの返事はまだない。
もしかして、もう駅に着いてるかな。
寒い中待たせてしまっていたらどうしよう。
そんなことばかり考えながら校門を抜ける。
スマホを取り出して、小さく笑った。
「澪ちゃん、待たせちゃってるかな……。」
その瞬間。
「光くんー!」
聞き慣れた、大好きな声。
「…え?」
顔を上げる。
そこには、夕暮れの光の中で微笑む澪ちゃんが立っていた。