振ったはずの元カレが、今でも私を離してくれません。
「咲!」
「おはよー!」
榎本咲は朝から元気いっぱいだった。
「お、おはよう。」
「澪、最近ぼーっとしてるからー」
「そうかな……?」
「そうだよ!」
咲は私の顔を覗き込みながら、ニヤッと笑う。
「もしかして。」
「……?」
「この前カラオケで会った篠宮先輩のこと考えてた?」
「えっ!?」
思わず大きな声が出る。
「ち、違う!」
「その反応は図星だー!」
「違うってば!」
顔が熱くなる。
咲は楽しそうに笑っていた。
「だってさー。」
机に鞄を置きながら続ける。