元いじめられっ子の悲劇
 こわい。
 こわい。

 あの時の恐怖は、忘れかけた記憶の中にもあった。

 町の人を守る名案が、思いつかない。

 どうしたらいい?
 どうしたらいい?

「ペングウィーノ、私こわいよ」

「ベンデッタ・・・」

「私、こわいの。
だから、私を守って?
ペングウィーノ」

「復讐するという話は?」

「それよりも、今は恐怖の方が強いよ。
どんなに憎くても、やっぱり、目の前にいるとかってなると、こわい。

私は、誰かに守ってもらわないと、駄目なんだと思う・・・」

「ここは、ペングウィーノが活躍するということか?」

「そうだよ」

「かっこいい王子様に、守ってもらえるとしても?」

「かっこいい王子様に、
守ってもらえるなら、
それが本望よ」

「ベンデッタ、それならタクトだ」

「タクト?」

 私はわけがわからず、首をかしげた。

「ベンデッタを守るためのタクト、
探そうか?」

「どうやって?」

「今まではベンデッタのために、
黙っていたけど、
こうなったら仕方ない。

ペングウィーノが、ベンデッタを守るから」

 私は、嬉しくなった。
 やっぱり、ベンデッタがパートナーでよかったと、この時心から思った。
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