料理男子(男の娘)はお隣さんOLに世話を焼きたい!!
三ツ矢くんによって持ってこられたトマトと大葉の冷製パスタはすごく美味しそうで彩りや栄養もしっかり考えられてるんだろうなと一目で分かった
「いただきます」
私はそう言い1口分フォークで取り口に入れる
その瞬間に広がるトマトの酸味とささみの食感、味付けはシンプルだけどにんにくの風味があって元気になれそうな味付けだ
「すごく美味しい…三ツ矢くん、やっぱり料理上手だね」
「まあプロ見習いですから!」
そうドヤ!という効果音が付きそうなほどの自信がある顔で胸を張る
「あっ!あとその三ツ矢くんってのをやめてください」
「えっ?なんで……」
突然そんな事を言われて私は困惑する
「苗字じゃなくて名前で呼んでください」
そう言う三ツ矢くんの声色はいつもの可愛らしい元気な感じじゃなくて
少し低くてちゃんと男の子の声だった
「えっと…莉桜くん…?」
「はい!今度からそう呼んでくださいね!!絶対ですよ!」
そう言う莉桜くんの声はいつもと同じ可愛らしい声だった
そのギャップに私は黙々と作られたパスタを食べるしかなかった最後の方はほぼ味がしなかったのは言うまでもない
「えっと…ごちそうさまでした」
そう言いながら私は手を合わせる
「どうだった?」
「すごく美味しかったよ」
「なら良かった!」
「あの…茶碗洗いぐらいは私に任せてくれないかな」
「えっ、別にやらなくても大丈夫ですよ?」
「その…私にはこれぐらいからしか出来ないから……」
「そんなに気を遣わなくても大丈夫ですよ!」
「違うよ、私がやりたいから…」
私は莉桜くんと同じ言葉を返していた
「……ならお願いしても良いですか?」
「うん、任せて…!」
そう言い私はキッチンへ向かった
キッチンも相変わらずの女子力だ本当に部屋の隅から隅まで可愛い
私は慣れない手つきで皿を洗っていく
とはいえ調理用具などはもう莉桜くんが洗っていたみたいで私が洗ったのはさっき使った食器たちだけだ
「莉桜くん、洗い終わったよ」
「ありがとうございます!」
「ううん…これぐらいやらせて」
「それでもお礼は大事だから、いくら麻美さんが好きでやった事でもそれは俺が感謝しない理由にはならないでしょ?麻美さんだっていつも俺が作った料理に感謝して喜んでくれるのに」
「そんな…当たり前の事をしてただけで…」
「うん、だから俺も当たり前の事を言っただけだよ」
「そっか…」
「よし、麻美さんまたいつでも俺の料理食べに来てね、いつでも待ってるから」
「うん…ありがとう莉桜くん!」
私はそう言い玄関に向かって莉桜くんの部屋から出た