君の隣は、呼吸ができる
今日もなんとか無事に、
職場の最寄り駅に着いたけれど――
「あー……結構腫れてるなぁ。……これで、よし」
「ひゃっ!」
冷たいジェルの感触に、思わず肩をすくめる。
車中で誰かの荷物とぶつかり、私のおでこが赤くなってしまった。
駅内のドラッグストアで冷却シートを買って、真樹に貼ってもらった。
「ごめんな、気付かなくて」
「真樹のせいじゃないよ。私が前を見てなかったの」
ずっと顔を上げていたせいで、首の付け根がじんわり重い。
ゆっくり首を回して、こわばりをほぐした。
駅から出ると、高いビルと行き交う車が視界に広がる。
信号がちょうど青に変わった。
チラリと腕時計に目をやった真樹に、
私は慌ててカバンから包み紙を取り出す。
「今日もありがとう。それと、これお土産だよ!」
真樹は口元をわずかに緩めると、短く礼を言ってそれを受け取る。
彼はそのまま、軽く手を振って人混みの中へ駆け出していく。
信号が変わるまで、私はその後ろ姿を見送った。
――ふと、
周りの視線を感じて、急におでこが恥ずかしくなった。
手で隠しながら、自分の職場へ向かう。
思わぬトラブルで、ろくに説明できずに渡したけれど。
あれは、この前友だちと行ったテーマパーク限定のキーホルダー。
葉っぱを抱えたハムスターが可愛くて、つい手が伸びてしまったのだ。
どこかへ遊びに行くたびに、こうして真樹の分までお土産を選ぶ。
それがずっと前からの習慣になっている。
今回のお土産、真樹は恥ずかしがるかもしれない。
「ふふ」
包みを開けたときに、「どこに付けるんだよ」って笑いそうで。
想像して、軽く吹き出した。
職場の最寄り駅に着いたけれど――
「あー……結構腫れてるなぁ。……これで、よし」
「ひゃっ!」
冷たいジェルの感触に、思わず肩をすくめる。
車中で誰かの荷物とぶつかり、私のおでこが赤くなってしまった。
駅内のドラッグストアで冷却シートを買って、真樹に貼ってもらった。
「ごめんな、気付かなくて」
「真樹のせいじゃないよ。私が前を見てなかったの」
ずっと顔を上げていたせいで、首の付け根がじんわり重い。
ゆっくり首を回して、こわばりをほぐした。
駅から出ると、高いビルと行き交う車が視界に広がる。
信号がちょうど青に変わった。
チラリと腕時計に目をやった真樹に、
私は慌ててカバンから包み紙を取り出す。
「今日もありがとう。それと、これお土産だよ!」
真樹は口元をわずかに緩めると、短く礼を言ってそれを受け取る。
彼はそのまま、軽く手を振って人混みの中へ駆け出していく。
信号が変わるまで、私はその後ろ姿を見送った。
――ふと、
周りの視線を感じて、急におでこが恥ずかしくなった。
手で隠しながら、自分の職場へ向かう。
思わぬトラブルで、ろくに説明できずに渡したけれど。
あれは、この前友だちと行ったテーマパーク限定のキーホルダー。
葉っぱを抱えたハムスターが可愛くて、つい手が伸びてしまったのだ。
どこかへ遊びに行くたびに、こうして真樹の分までお土産を選ぶ。
それがずっと前からの習慣になっている。
今回のお土産、真樹は恥ずかしがるかもしれない。
「ふふ」
包みを開けたときに、「どこに付けるんだよ」って笑いそうで。
想像して、軽く吹き出した。