誰も気づかない、読んでくれない

17:点呼

⑰『点呼』

林間学校の夜、先生が点呼を始めた。

全員の名前が呼ばれ、「はい」と返事をする。

最後に先生は名簿を見直し、不思議そうにつぶやいた。

「一人多いな……」

みんなで顔を見合わせる。

先生はもう一度数えた。

「やっぱり一人多い。」

誰も欠席していない。

誰も遅れて来ていない。

それなのに、誰も

「誰が多いのか」は分からなかった。

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