追放された自称悪役令嬢は落ちぶれた元騎士を拾って辺境に返り咲く
「なんて可哀想に」

「第一王女は昔から嫉妬深かったからな」

「やはり噂は本当だったか」

噂。噂。噂。噂。

その内容は知っている。

私がアリアをいじめただとか。

金を横領しただとか。

婚約者を脅しただとか。

全部、身に覚えがない。

妹が根回ししていたのか、一年ほど前から妙な噂が増え始めた。

気付いた時には手遅れだった―――わけではない。

気付かなかったのではなく、気付いていて放置したのだ。

でもまぁ、まさかここまでやるとは思わなかった。

「何か言い訳はあるか?」

王太子が問う。

私は少し考えてから答えた。

「別に」

会場が静まり返る。

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