~KissHug~

~25~

素良が自分を一番想ってくれている
錯覚に陥る
素良の魔法があれば
私は、生きていける


どんなにつらくたって
その後で
  忘れてないよ
って抱いてくれたら
がまんできるもの。


素良と学校で二人っきりになれる
場所に、私は向かった。


その時、
「素良~見つけた!!
こんなところで何をしてるの?」

千鶴が出てきた。

私は慌てて隠れた。


「ちーこそどうしたの?」

「素良と二人っきりになりたくて
ついてきたんだ。」

「そっか・・・・}

「ここって、まったくの穴場だね~」

「そう言って
くぼみに千鶴の姿が消えた。」



唇がチュッって音を立てた。

私は心を押さえる。


「素良…
ちーの隣で嬉しかった?」

「うん…」

「ちーも…
ずっと素良の横顔にときめいていた。」

「今さらか?
お前気づくの遅すぎだし…」

「知ってるよ、素良…
ちーは、ずっとその冷たい横顔にときめいてた。」


私は勇気を出して踏み出した。
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