~KissHug~
私はくぼみの前で立ち止まった。
千鶴は背中を向けて
素良の胸に顔を埋めていた。

素良は一瞬私を見て
動揺したが
優しく微笑んだ。


「素良、大好きよ。」

「俺も大好きだよ。」


そして二人はキスをした。

それを私は少し遠いところから
見つめた。

なぜこんなおかしな行動をとったのか
わからなかったけれど


キスをしながら、素良が
私をみていた。


千鶴の細い腰を素良が引き寄せている。


私の行動は
嫉妬だった。

そんな風に素良が千鶴を抱くのか
知りたかった。

何かが違うなら
私にも同じことして欲しかった




千鶴と同じ
それ以上のことをしてもらうために・・・・



その時千鶴の携帯が鳴った。


「あ、やばい、
先生のとこに行くんだった。」

名残惜しくもう一度キスをした。



「じゃ、先に言ってるよ!!
ここは、サイコーだね。
なんで素良知ってるの?
ま、いいや~
後でね、素良~
大好きよ~」


私は慌てて隠れた。


短いスカートをひるがして
跳ねるように
千鶴が走って行った。


いい香りが残った・・・・
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