~KissHug~
「部屋くるだろ?」

ちょっとためらう場所になったのは
私の中で芳樹が
大きくなってきたから?


「また、汚くなってるんじゃない?」

「どうかな~」

わざとに
明るくふるまいながら
二人っきりになったら
どうなるかわからない・・・・・


それでもいいかなと思った。



素良を忘れられる?



追いかけごっこしながら手をつなぎながら
歩く夕焼けの道


「芳樹、空がきれい。」

西の山に真っ赤な太陽が隠れようとしてた。

芳樹は、空を見ない。

「ほら、見てって!!」

不意に抱きしめられた。

「歩来の方がきれいだから
見なくていい・・・・」


「私、きれいじゃないよ。」


「きれいだよ。
俺にとっては、夕焼けよりも
何倍もきれいだ。」

「魔法をかける気ね?」


真っ赤に染まった二人


「魔法にかかってほしいな~」
芳樹はにっこり笑った。
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