~KissHug~
校門で金髪の芳樹が待っていた。

「なんか、ふつりあいでしょ?」

私は、寂しく言った。

「そうか?」

「リカさんと暮らしてるんでしょ?
あの人の趣味?…なら最悪…」

「リカに会ったの?」

「伝言したよ。聞かなかった?」
  言うわけないか~

「今のとこ引っ越さないといけないんだ。
孤児学生に家貸せないでしょ。
片付けしないと。
手伝ってくれる?」


「それで女のとこに転がり込むの?
簡単な生き方ね。」

「仕方ないし~」
少しむっとしている。
  だって、本当のことだもん

乱暴に私の手を引いた。

金髪と
まじめを絵にかいたカップルが
目立つようで
道行く人が振り向いた。


「ちょっと、待って」

ドラックストアーに飛び込んで
買い物をして
戻ってきたら
千鶴が芳樹に詰め寄っていた。
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