~KissHug~
「瞳さん、先生に今でもときめいていますね~」
と、からかった。

「そうなの。夢みたいなの。
今の私が……
彼はずっと思い続けてる人がいるって
知っていたから。でもね、
信じてたの。
いつかきっと振り向いてくれるって~
はい、これもはこんでね~」

大皿にから揚げをのせて
私に渡した。

「彼がね、
瞳を答えにして大正解だったよって
言ってくれるたびに
嬉しくて、泣いちゃうのよね。
私は病院の跡取娘だから
いろんな制約があって
きっと好きでもない人と結婚するんだと
あきらめていたから
彼と出会って、思いが届かなくても
充実してたわ~」


「パパとママはいっつも
チュウーってするの。」

麻衣があきれた様子で言ったから
私は吹きだした。

「ふうちゃんは恋をしてるの?」

「はい、ちょと複雑な恋です。」

「いつかきっと答えは見つかるわ。
人生長いんだから~
これは彼の口癖ね~」


「さっき聞きました~」

爆笑した。


夕飯はものすごく豪華で、たくさん
たべてしまって

「また太ってしまう~」
と叫んでしまった。
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